あなたは、自分の人生を、大体何歳くらいまでだとイメージしていますか?今なら、100歳という方もいらっしゃるでしょうか?
2月28日に厚生労働省が公表した「平成22年都道府県別生命表の概況」によると、都道府県別の平均寿命(0歳児平均余命)は、男女とも1位が長野県で、男性80.88歳、女性87.18歳。全国平均でも、男性79.64歳、女性86.39歳。男性でも8府県で80歳を超えました。
また、「平成23年(2011)人口動態統計の年間推計」で「性・年齢階級別の死亡数」を見ると、死亡者のうち「80歳以上」が占める割合は男性で45.1%、女性では68.4%。都道府県別に見ていくと、「80歳以上の死亡者」は、男性では18の県で半数以上を、女性では32の府県で7割以上を占めています。さらに、女性では23の府県で「90歳以上」の割合が3分の1を超えています。
実際、脳血管疾患による死亡率は大きく減少し、2011年に肺炎と入れ替わりました。体力が落ちたり、免疫力が弱まったり、飲み込む力が衰えたことによる誤嚥など、高齢化によって肺炎による死亡が増加しています。
しかしながら、脳血管疾患の場合、死亡率は大きく減少しても、介護が必要な人が増えるという側面もあります。人生が長くなると、そこは心配な点ですよね。健康問題は、長寿化に伴うリスクだと言えます。
先に書いた通り、平成22年(2010年)時点の平均寿命は、男性79.64歳、女性86.39歳でした。一方、健康寿命は?と言えば、男性70.42歳、女性73.62歳(厚生労働省)です。単純計算すれば、男性で約9年、女性では約12年も平均寿命より健康寿命の方が短く、それが、自力での日常生活に差し障りのある「不健康な期間」ということになります。
平均寿命が延びても、医療や介護が必要な期間も長くなってしまうのでは、個々人の生活の質とともに、社会保障などの問題もさらに深刻化してしまいます。
この問題を解消するために、「国民健康づくり運動プラン(健康日本21)」では、2022年(平成34年)までに健康寿命の延びが平均寿命の延びを上回ることを目指しています。しかし、先日の麻生発言(失言?)などのような延命治療の是非などにもからんで、これはなかなかデリケートで難しい問題です。
元気なままで天寿を全うする「PPK(ピンピン、コロリ)」が、人生の最期の理想だと言われますが、「人生90年時代」ともなると、積極的に取り組まなければ、それは手に入らなくなりそうです。
健康寿命を伸ばすために個々人ができることは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が発症しないように、バランスのよい食生活や適度な運動を心がけ、たばこやお酒を控えめにするなど生活習慣を整えることです。でも、その一方で、医療や介護が必要になる事態も見込んだ人生設計を考えていくことも必要・・・人生90年時代とは、そういう時代なのかもしれませんね。
<参考>
ニッセイ基礎研究「人生 90 年時代」は到来するか
「平成 22 年都道府県別生命表の概況」より
http://www.nli-research.co.jp/report/letter/2012/letter130307.pdf
平成22年都道府県別生命表の概況(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/tdfk10/index.html
平成23年(2011)人口動態統計の年間推計(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei11/
健康日本21
http://www.kenkounippon21.gr.jp/
厚生労働科学研究「健康寿命のページ」
http://toukei.umin.jp/kenkoujyumyou/
【健康寿命】男70.42歳、女73.62歳 厚労省が初算出、「延ばす」目標に
http://www.47news.jp/47topics/e/229924.php
2月28日に厚生労働省が公表した「平成22年都道府県別生命表の概況」によると、都道府県別の平均寿命(0歳児平均余命)は、男女とも1位が長野県で、男性80.88歳、女性87.18歳。全国平均でも、男性79.64歳、女性86.39歳。男性でも8府県で80歳を超えました。
また、「平成23年(2011)人口動態統計の年間推計」で「性・年齢階級別の死亡数」を見ると、死亡者のうち「80歳以上」が占める割合は男性で45.1%、女性では68.4%。都道府県別に見ていくと、「80歳以上の死亡者」は、男性では18の県で半数以上を、女性では32の府県で7割以上を占めています。さらに、女性では23の府県で「90歳以上」の割合が3分の1を超えています。
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グラフは、ニッセイ基礎研究「人生 90 年時代」は到来するか より引用 |
「人生90年時代」のリスク。
これらの数字で見れば、「人生80年時代」はすっかり定着し、「人生90年時代」を迎えつつあると言えます。日本人の「3大死因」は「悪性新生物(がん)」「心臓病(心臓疾患)」「脳卒中(脳血管疾患)」と言われてきましたが、医療の発達により、それらによる死亡が減少していけば寿命はさらに長くなり、「人生90年時代」は現実になるとの予測も出ています。実際、脳血管疾患による死亡率は大きく減少し、2011年に肺炎と入れ替わりました。体力が落ちたり、免疫力が弱まったり、飲み込む力が衰えたことによる誤嚥など、高齢化によって肺炎による死亡が増加しています。
しかしながら、脳血管疾患の場合、死亡率は大きく減少しても、介護が必要な人が増えるという側面もあります。人生が長くなると、そこは心配な点ですよね。健康問題は、長寿化に伴うリスクだと言えます。
「健康寿命」をご存知ですか?
高齢者の健康状態に関する指標「健康寿命」とは、2000年(平成12年)にWHO(世界保健機構)が提唱したもので、「健康上の問題で日常生活を制限されることなく生活できる期間」「介護の必要がなく健康的に生活できる期間」と位置付けられているものです。つまり、介護を受けたり病気で寝たきりになったりせず、自立して健康に生活できる期間を示します。先に書いた通り、平成22年(2010年)時点の平均寿命は、男性79.64歳、女性86.39歳でした。一方、健康寿命は?と言えば、男性70.42歳、女性73.62歳(厚生労働省)です。単純計算すれば、男性で約9年、女性では約12年も平均寿命より健康寿命の方が短く、それが、自力での日常生活に差し障りのある「不健康な期間」ということになります。
平均寿命が延びても、医療や介護が必要な期間も長くなってしまうのでは、個々人の生活の質とともに、社会保障などの問題もさらに深刻化してしまいます。
この問題を解消するために、「国民健康づくり運動プラン(健康日本21)」では、2022年(平成34年)までに健康寿命の延びが平均寿命の延びを上回ることを目指しています。しかし、先日の麻生発言(失言?)などのような延命治療の是非などにもからんで、これはなかなかデリケートで難しい問題です。
「人生90年時代」に、どう備える?
90歳まで生きるとしたら、みなさんは、どのように考えますか?元気なままで天寿を全うする「PPK(ピンピン、コロリ)」が、人生の最期の理想だと言われますが、「人生90年時代」ともなると、積極的に取り組まなければ、それは手に入らなくなりそうです。
健康寿命を伸ばすために個々人ができることは、高血圧や糖尿病などの生活習慣病が発症しないように、バランスのよい食生活や適度な運動を心がけ、たばこやお酒を控えめにするなど生活習慣を整えることです。でも、その一方で、医療や介護が必要になる事態も見込んだ人生設計を考えていくことも必要・・・人生90年時代とは、そういう時代なのかもしれませんね。
<参考>
ニッセイ基礎研究「人生 90 年時代」は到来するか
「平成 22 年都道府県別生命表の概況」より
http://www.nli-research.co.jp/report/letter/2012/letter130307.pdf
平成22年都道府県別生命表の概況(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/life/tdfk10/index.html
平成23年(2011)人口動態統計の年間推計(厚生労働省)
http://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/jinkou/suikei11/
健康日本21
http://www.kenkounippon21.gr.jp/
厚生労働科学研究「健康寿命のページ」
http://toukei.umin.jp/kenkoujyumyou/
【健康寿命】男70.42歳、女73.62歳 厚労省が初算出、「延ばす」目標に
http://www.47news.jp/47topics/e/229924.php
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